お礼とご報告
〜Maya Pole-Moxa Company〜

「愛さんがした事は、種になって広がっているよ。確かに大きな1歩になっているよ」

2020年2月、棒灸作りと鍼灸体験キャンプ、よもぎについてのレクチャーをするためにネパールへ行きました。棒灸製造の試みは2018年12月に続いて2回目、全体では4回目のネパールでした。(その時の活動の記録はこちら

その時に伝えたこと、人と人を繋いだことが、ゆっくり少しずつ形になって進んでいることを、お世話になったネパール人の恩師であり友人である人から先日聞きました。
思いがけない嬉しいサプライズで胸がいっぱいになりました。

私は製品を作る上で、ただお金のためにこれを作らないでほしいと、1番初めに伝えました。
「愛を込めて作ることが発展につながる」
「あなたの作るものが誰かを幸せにする、世界の役に立つ」
という旨の理念を、誰に対しても英語とネパール語で書いたものを渡し、説明をしてから棒灸を作ってもらいました。
それが参加した人たちの中に、ちゃんと種として残り芽が出ていると彼は言いました。

また、よもぎ(ティテパティ)の素晴らしさや可能性について学校などでレクチャーしたことが、
ネパールでも小さなことから発展できるのだという気持ちを皆にもたらしたよと、それは本当に素晴らしいことで今も彼らの中で生きていると。

本当に嬉しくて、笑顔と涙がこぼれました。

さらに、その時に紹介したネパール人同士が、タッグを組んで、よもぎ畑の開拓や品質管理、よもぎ製品の開発や製造に本気でチャレンジし始めたそうです。
すごいすごいすごい!!

多分私はそれを待っていたんだ・・・!
ネパールのよもぎを使った商品開発は、もともとは私が発案し提案しました。
けれどもその時のビジネスパートナーと話を詰めていくうちに「あれ?」と。
彼がやりたいことのはずなのに、何もかも私任せ・・・これではダメだと思いました。
何度も何度も「あなたが本当にやりたいことはなんですか?」と問いを投げました。本当に自分がやりたいことでなければ、情熱は湧いてこないしきっとうまく行かない。
私がやりたいことを彼らにやってもらうのではなく、彼らがやりたいことを私がサポートする。
そうでなければ、いつまで経ってもネパールは自立も独立もできない国のままだと感じました。

初めは鍼灸ボランティアで訪れたネパールですが、訪れるうちに「本当にボランティアは必要なのかな?かえって依存心を強めて自立の妨げになっているんじゃないか?」そう感じるようになりました。

何十年も、たくさんのボランティアや援助を受けるうちに、政府だけでなく多くの人々の思考回路が、それに慣れてしまっているのがネパールだと気がつきました。
ゼロから自分の頭で考え、創造していくことが本当に苦手だし、そのための情熱を持つ人が少ないのです。
「私たちは貧しい」と自分達でレッテルを貼ってしまっていると感じることも良くありました。

だから、どう関わっていけば良いのかわからなくなりました。
「イコールパートナーを目指す」
そう思っていたけれど、これでは無理だ・・・
私は、ネパールやネパールの人たちを「ものづくり工場」にしたいわけじゃない。
彼ら自身がやりたいことを見つけて、その実現のためにはどうすれば良いのかを自分で考えていかなければ意味がない。
コロナのこともあり、一旦距離を置く形になってしまっていました。

だから今、本当に嬉しいです。
私がネパールで棒灸作りビジネスを興すのではなく、彼らに依頼する形にしていけたら、それは理想の形。
これからの展開が楽しみです。

これも全て、応援し支えてくださる皆さまあっての活動です。
本当にありがとうございます。
コロナ流行後、ネパールでの展開がないままで心配してくださる方も多く、でもこういった経緯をどうお話しすれば良いのかわからず悩み、心苦ししい日々でした。
こうして嬉しいご報告ができて本当に良かったです。

この報告を受けて、私自身が元気をもらいました。感謝だなと思います。
凹むこと迷うことも多々ありますが、諦めずに、種を蒔き続けたいと初心に帰る思いです。
あの時の種も、私が一人で巻いたわけではない・・たくさんの協力してくれる人たちや仲間がいたから出来たことです。

言葉には仕切れないたくさんの感謝と愛(Maya)を込めて。ありがとうございます。

新しい展開に向けて、そして愛情のこもった棒灸で、皆さまに心地よいお灸を受けていただけるよう、これからも邁進します。どうぞ引き続きあたたかく見守ってください。ご支援の程、よろしくお願い致します。

まや温灸院 駒澤 愛